教育の選択

上の写真は、「お気に入りの青いボールを抱いて眠る赤ちゃんドラゴン」です。
そらまめに通う中3女子の最新作です。

作品から伝わるように、彼女はとても優しく、繊細な感性の持ち主です。
丁寧な仕事で、妥協なく仕上げてゆく姿勢は本当に真っ直ぐで、作品の持つ透明感は、彼女ならではの素晴らしいものだと思います。
来月には東京ビッグサイトで開催される、デザインフェスタを訪れ、彼女の憧れの作家さん達の作品を直に見て、さらなる表現力の向上を狙っています。

彼女は小学校2年生の時に、学校のシステムや空気感に馴染めず、不登校になりました。
内気な彼女が「私はフリースクールに通います!」と言いに行った時は、とても驚きました。

近くに通えるフリースクールは無く、そらまめを立ち上げるまで、知り合いの塾でお世話になったり、市の適応指導教室に行ったり、学校に行ったりと、宙ぶらりんな状態が続きました。

4年生の時には、「学校に馴染めないと社会で生きて行けへんのやったら、そんな社会何も面白くない。別に死んでもいいわ」と言い、鬱々と過ごすことが多くなりました。
親が大丈夫だと言っても、自信を持てず、不登校が一般的にはどう思われるのか、ネガティブに捉えてしまうことが多かったのだと思います。

6年生になる春に、そらまめを立ち上げ、彼女の表情はどんどん変わっていきました。
公教育の環境では、克服しづらかった彼女の弱点も、少しずつ克服していきました。

私達は、根っこの学校 そとっこ・そらまめを、「新しい教育の選択肢」として運営しています。
「学校へ行かないことを認めるなんてとんでもない」と批判されることもありますが、本当に一人一人の子どもが自分の輝くところを活かして、社会で活躍するということにつなげていく為には、公教育以外の教育の場が必要です。
そこを否定している内は、全ての子ども達に学びの場を保障することは出来ません。
そのような現実に対応すべく、教育機会確保法が成立しました。
しかし、意識改革は都市部の方が早いというのも現実です。
田舎に住んでいるせいで不利益を受けるということの無いように、地方の教育委員会も意識改革を進めて欲しいと思います。

私達は、新しい教育の選択肢として、一人一人の子どもが自分の輝きを見いだせる環境を整え、その輝きを、社会に、世界につないでゆく道筋を、共に描いてゆきたいと思っています。













根っこの学校 そとっこ・そらまめ

京都府亀岡市にある学び舎です 根幹をじっくり育み、しっかりとした枝葉を伸ばし豊かな花実をつけることを目指すまなび舎です

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